私は2017年5月15日から6月9日までの4週間、50+コースに参加しました。その体験を「学校」「午後のアクティビティと週末旅行」そして「ホームスティ」の3項目に分けてご報告します。
まず「学校」についてです。午前中に45分授業が4コマありますが、実際は90分授業が30分の休憩を挟んで2コマ実施されます。初日のテスト結果で3クラスに分かれ、それぞれのクラスに合ったテキストが配布されます。先生方は生徒一人一人の能力に合った指導をして下さいます。授業の中に、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4つの力を伸ばすための内容が、バランスよく組み入れられています。ゲームで楽しみながら勉強したり、イギリス文化や週末旅行なども話題に上がったり、90分がすぐに過ぎてしまいます。生徒を退屈させない先生方のご指導に感謝です。
次は「アクティビティ」についてです。週に2度ほどはコーチと呼ばれる観光バスで午後の半日ツアーに出かけます。案内は授業の先生でもあるペニー先生が、ガイドさんになって引率して下さいました。このペニー先生は、以前ツアーガイドとしてアフリカ大陸などを旅した優れたガイドさんで、訪問先の説明は勿論、生徒の人数確認からトイレの案内まで、甲斐甲斐しく面倒を見て下さいました。このツアーでは、古城、博物館、海、イングリッシュ・ガーデンなど様々な場所を訪れます。また、ツアーのない日は英国式ボーリングや芝生ボール(パークボールに似ている?)、伝統ある英国式パブでの夜など、様々な楽しい経験をしました。土曜日は一日ツアーが組まれていて、同じくペニー先生の引率でロンドンやウインチェスターなど伝統ある都市を見学できます。それぞれの場所にはショップやカフェがあって、お土産も場所によって様々です。日曜日はツアー会社が提供する一日ツアーに参加することができます。私はオックスフォード、ストーンヘンジやバースを訪れました。また、自分で計画して旅行することもできます。印象に残った場所は沢山ありますが、中でもラルワース城は丘の上に堂々とそびえ、17世紀の戦いの跡を実感できる場所でした。個人旅行で行ったソルスベリも強く印象に残りました。800年の歴史を持つ大聖堂には世界に4枚しかないマグナ・カルタの1枚が展示されています。感動!
最後に「ホームステイ」についてご報告します。私は一人住まいの女性のフラット(日本語ではマンションでしょうか)にお世話になりました。この方は、週に3日間は仕事、2日間はお孫さんの世話、週末はお休みという生活でした。朝食はトーストにチーズ、ゆで卵、果物、紅茶。夕食は前菜、メイン料理、デザート。お料理上手で野菜や果物中心のバランス良い食事を準備してくれました。そのため渡英前に心配した健康管理もしっかりできました。カレイのムニエルやサバのソテーには驚きました。美味しかったこと!夕食をゆっくりと食べながら、団塊の世代共通の健康や子供・孫のこと、これまでの人生のことなどを語り合いました。気が付くと時には2時間以上が経過していました。洗濯については、ほとんどの家庭は週に1回のようでしたが、私の家庭は2回してくれました。お風呂はバスタブは無くシャワー、洗面台とトイレが付いていました。英国人は水を大切に使うと聞いていましたので、一日おきにさっとシャワーを浴びました。ホストマザーはボーンマス中心部の川沿いにある美しいイングリッシュ・ガーデンを散歩するのが好きで、時々私を誘ってくれました。バンクホリデイ(祭日)には森を抜けて海辺に続くトレイルを数時間かけて歩きました。50+コースに参加していた友人のRieも誘って、3人でおしゃべりしながらウオーキングを楽しみました。「嵐が丘」の風景のような丘を歩いて、まるで小説の中に迷い込んだようでした。Rieも私も大感激でした。写真はその時のものです。
過ぎてしまえばとても短い4週間でした。イタリア、ブラジル、チェコ、スイス、トルコといった国々に友人ができました。総てが一生の宝物です。別れが涙々だったのは言うまでもありません。